Japan Law Express

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倒産法務事情

事業再生ADRで債権者会議を全員の同意を要している現行から、4分の3の多数決へと変更する案が検討されていることが明らかに

再生型の法的整理である会社更生、民事再生ではなく、法的整理ではない私的整理のうち裏付けがあるという点で法的な仕組みに近い事業再生ADRについて、使い勝手を良くする修正が検討されており、政府の成長戦略に盛り込まれる方向であることが明らかになりました。

事業再生ADRは主に銀行団だけが債権放棄をすることで仕入れ先に迷惑をかけないことなどが期待されるものですが、債権者全員の同意がいるため、実際にはうまくいかず法的整理にいたったり、そもそもそれを懸念して最初から選択されないという傾向があるとされていました。

そこで、債権者会議を多数決に修正することが検討されています。諸外国は多数決であることが多いとされていますが、そのうちイギリスと同様の4分の3の多数決とする方向とされています。

このニュースは日経でしか報道されていないことからアドバルーン的な要素があるものと思われますが、大きな制度変更ではあるので、今後が注目されます。

民事再生法,会社更生法に基づく再建手続きをした会社が再度,法的整理をした事例は民事再生法施行後の累計で352件にのぼり,そのうちの3分の2が民事再生法の適用を経験した会社であ

帝国データバンクが,民事再生法,会社更生法の手続きをした会社が再度,法的整理に追い込まれてしまう再倒産と呼称する事象についてまとめたものが日経に取り上げられました。

民事再生法施行後,その再倒産は352件にのぼり,そのうちの3分の2がかつて民事再生法に基づいて再建をした会社だったとされています。

「再倒産企業」の動向調査 | 帝国データバンク[TDB]

民事再生法が多い理由について,3年で終結としてしまう点について言及がありますが,いつまでも法律の専門家が見ていれば大丈夫なのかというとビジネスはそういうものではありませんから異論もある点にも言及がされています。

潜在的な理由は,やはりそもそも経営基盤が劣化してしまっているという点にあるのは誰にも明らかでそれでもなお法的手続の設計によって避けられる点があるのではないかと考えるとそういうところではないかということだと思います。

持ち帰りずしの「茶月」,従業員らが破産申し立て

西日本を中心に宅配ずしを展開する茶月が,従業員を含めた債権者によって破産申し立てをされたことが明らかになりました。

朝日新聞デジタル:持ち帰り寿司の京都「茶月」、従業員ら破産申し立て - 経済・マネー2013年1月17日22時19分

西日本を中心に宅配ずし店を展開する茶月(京都市)などグループ2社が、従業員らから京都地裁に破産を申し立てられたことが17日、分かった。両社は15日、地裁から保全命令を受けた。

(略)

競合他社との競争激化で、2年後には約75億円に急落。赤字傾向に陥り、不採算店舗を閉鎖するなどしてきたが、給料の支払いにも支障が出ていたという。

(略)

申立てをしたのは従業員だけではないようなのですが,少なくとも従業員が含まれていることは事実で,給与の未払いの点から債権者として破産申し立てをしたということのようです。

従業員が破産申し立てをするというのは比較的珍しく,回収可能性も含まてどのような見通しであるのかが気になるところです。

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