社内制度について報道がされることはあまり多くありませんが,リコーが残業を原則禁止とするとのことで,珍しいからか日経など報道各社が取り上げるところとなりました。

リコー 午後8時以降の勤務は原則禁止 NHKニュース

精密機器大手のリコーは、社員の残業時間を減らすため、来月以降、午後8時から翌日の午前8時までの勤務を「原則として禁止する」とした新たな勤務制度を導入することを決めました。

リコーは来月以降、勤務時間を柔軟に設定する「フレックスタイム」制度を導入するのに合わせて、残業時間を減らすため、新たな勤務制度を導入することを決めました。
新しい制度では、管理職や工場に勤務する社員を除く入社4年目以上の社員に、午後8時から翌日の午前8時までの勤務を原則として禁止します。対象になるのはおよそ8000人で、リコーの社員の8割に上ります。
事前に申請すれば午後8時以降も残業ができ、残業代も支払われますが、残業の回数が多い社員には今後対策も検討し、残業時間を減らしたいとしています。

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上記報道によるとフレックスの導入に合わせて導入されるようですが,フレックスと残業は必ずしも牽連性があるわけではないので,就業規則の改訂に合わせて,同時に残業は原則禁止との規定を入れるなどそのような動きということになるかと思われます。

残業は事前申請に就業規則で定めている例や,必要性を上司に説明して許可を得ないと残業できないという仕組みを就業規則上では持っている会社はそれなりにあると思いますので,原則禁止というのが突出して珍しいとまでは言えないのではないかと思うのですが,「禁止」という文言を用いるのだとするとその厳しさにおいて意味があるのかもしれません。