JAPAN LAW EXPRESS: コーナン,同社の代表取締役が同社と同社の取締役が実質的に経営している会社との賃貸借契約を取締役会に諮らずに締結していたこと等が発覚して調査を開始 第三者委員会の設置も検討への続報です。

利益相反取引や会社に対する不利な納入を行わせてリベートを得ていたようであるなど,数々の不正な利益を得たことが疑われている同社の取締役(ことが明るみに出た中で辞任しています)に対して,特別背任罪での告訴と損害賠償責任の追及を行っていくことが明らかになりました。

コーナン新社長が元取締役を刑事告訴へ 前社長は半年間報酬ゼロに - MSN産経ニュース

ホームセンター大手のコーナン商事(堺市)の新社長に就任した疋田直太郎氏(57)らは15日、大阪市内で記者会見し、元取締役の荒川春子氏(50)を刑事告訴すると発表した。取引先からリベートを受け取るなどした特別背任容疑を視野に入れている。民事で損害賠償を求める訴訟も起こす方針だ。

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また、取締役会の監視体制を強化するため社外取締役を招くことを柱とする再発防止策も公表した。顧問弁護士事務所を窓口にした内部通報制度も設ける。

明るみになった内容は,驚くほどのずさんな内容であきれるほどでしたが,その後の対処は,当該取締役に対しては比較的迅速かつ厳しく対応しているようには伺われます。しかし,新社長も前社長の長男ということで取締役会の改革など,今後の再発防止策の本気度によっては,再度,疑念の目で見られる事態が起きかねないと思われます。