円谷プロ、ウルトラマンの海外における権利をめぐってタイ最高裁で勝訴 日本国内と判断が分れる結果に(2008.02.16)の関連情報です。

特撮作品の代表であるウルトラマンの海外における著作権は円谷プロと関係があったタイ人実業家との間で紛争となっているのは周知の事実ですが、司法的には日本では円谷プロの敗訴で確定する一方、タイの裁判所では円谷プロ勝訴に終わっており国によって相反する結論になってしまっています。

司法権が及ぶのがその国の主権の範囲内に限られるためにこのような不可解な事態になってしまうのは当然なのですが、このためにウルトラマンの著作権のために展開しようとするあらゆる国で訴訟をしないといけない事態になっています。

このたび、円谷プロは件のタイ人と対立していた主戦場である中国における訴訟で勝訴したことが明らかになりました。

ウルトラマン著作権訴訟、円谷プロが中国で勝訴(日本経済新聞2009年11月3日)

ウルトラマンシリーズの海外での著作権を巡り、中国の裁判所でタイ人経営者らと争っていた裁判で、円谷プロダクション(東京・世田谷)が勝訴したことが分かった。(略)

今回の判決は中国広東省の広州市中級人民法院が10月23日に下した。中国は二審制で、今回は一審判決。双方とも30日以内に上告できる。

成長著しい中国市場ではウルトラマンも有力なコンテンツであるようですので、重要な一歩ということができましょう。

中国のデパートではタイ人実業家の製作にかかるウルトラマングッズが販売されているとのことで、中国で司法的に勝利できればこれらを差し止めることができましょう。

なお、これまでの詳しい経緯は最上部リンク先のエントリをどうぞ。

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